『ハイキュー!!』に学ぶ似顔絵上達のヒント

こんにちは。似顔絵師のかっとです。

皆さん『ハイキュー!!』という漫画を読んだこと、アニメを観たことはありますか?

『ハイキュー !!』は僕たち夫婦が一番好きな漫画なのですが、ただ単純に面白いだけでなく、似顔絵上達のヒントもたくさん学べる漫画なのでぜひ読んでみて欲しいです。

『ハイキュー!!』とは

ハイキューは週刊少年ジャンプで連載されていたバレーボール漫画です。「バレーボールと似顔絵って関係があるの?」って思われるかもしれませんが、スポーツも絵も上達の過程はとても似ています。

特にハイキューは漫画でありがちな「無茶な修行をして、すごい必殺技を習得する」みたいな話は一切出てきません。(そういう漫画も面白いですが)

登場するキャラクターたちは、それぞれが上手くなるために考え、行動して、失敗したり、周りに助けられたりしながら成長していきます。そんなキャラクター達の成長する過程、考え方、セリフはバレー以外の上達にもつながるヒントが満載です。

この記事では『ハイキュー!!』に出てくるセリフから、似顔絵の上達に役立ちそうなものを厳選して紹介していきます!

何かを始めるのに必要なのはちょっとの好奇心

まずは主人公のチームである烏野高校の3年生マネージャー清水潔子さんが、マネージャーをするか迷っている1年生の谷地さんに言うセリフです。

「何かを始めるのに”揺るぎない意志”とか”崇高な動機”なんて無くていい 成り行きで始めたものが少しずつ大事なものになっていったりする スタートに必要なのはチョコっとの好奇心くらいだよ」

(9巻76話 清水潔子)

僕が似顔絵を始めたきっかけは、同居していた友達と一緒に何かしてみたいと思ったことでした。もっと本音を言えばサラリーマンになりたくなくて、色々模索していた中で見つけたのが似顔絵でした。

いざ始めると楽しくてずっと続けているという感じです。

もちろん後から仕事にする方法はちゃんと考えたりしましたが、最初のきっかけはちょっとの好奇心です。

僕やマジェリンはやりたいと思ったら行動せずにはいられないタイプなので、何かを始めることに悩むことっていうのがあまり無いのですが、やりたいと思っても行動できない人は、始める理由を深く考えすぎているのかもしれません。

逆に言うと、どれだけ揺るぎない意志や崇高な動機(例えば「絵で人を幸せにしたい」など)があっても、好奇心がなければ続かないかもしれません。

似顔絵を続けている人っていうのは、揺るぎない意志や崇高な動機がある人ももちろんいますが、もっと単純に似顔絵にハマった人達です。(似顔絵業界の一部では似顔絵沼なんて言ったりします。)

では、似顔絵にハマるとはどういうことか?

これもハイキューが教えてくれます。

その瞬間が有るか無いか

バレーに対してどこか冷めたところがある月島(ツッキー)という選手がいます。

そして、合同合宿のときに他チームの全国区のエース木兎(ぼくと)に「たかが部活のバレーになぜそんなに一生懸命になれるのか」と聞くシーンで、

木兎は過去一番のスパイクをきめた時の話をします。

「その一本で『俺の時代キタ!』くらいの気分だったね!!」

「その”瞬間”が有るか、無いかだ。将来がどうだとか次の試合で勝てるかどうかとか 一先ずどうでもいい。目の前の奴ブッ潰すことと自分の力が120%発揮された時の快感が全て」

「お前のいう”たかが部活”っていうのも間違ってはないと思う。ただ、もしもお前にその瞬間が来たら…それがお前がバレーにハマる瞬間だ」

(10巻88話 木兎光太郎)

似顔絵も同じです。生活するのに必要なものではないですし、絵の世界では比較的安価な商品です。資格も必要なく、誰でも始めることが出来る「たかが似顔絵」です。

そこそこ似ていて可愛い絵が描けたら、すぐに仕事にもなったりします。

でもそれだけだとほとんどの人が似顔絵を途中でやめちゃいます。

むちゃくちゃ似ている絵が描けたときの快感、そしてそれをお客さんに見せた時の反応は全然違うんですよ。

似顔絵にハマれるかどうかはその瞬間を味わったことがあるかどうかだと思います。

月島がバレーにハマる瞬間は鳥肌ものの名シーンなので是非読んでほしいです。

本当に楽しむには技術がいる

さらに木兎は月島に「楽しめないのはヘタクソだから」とまで言うのですが、本当に楽しむには強さや技術がいるというセリフもハイキューではよく出てきます。

「勝負事で本当に楽しむためには強さがいる」

第8巻

自分の意思で動くこととそれを実行できる技量があってこそ自由に遊べる

こういうセリフを主役じゃない脇役が言うのもハイキューの面白さだったりします。

もちろん技術がないときにもそれなりの楽しさがあって、似顔絵にハマる瞬間も最初の1〜2年でも訪れるんですが、その技術が確かなものになるのにはとても時間がかかるし、苦しい時期も続きます。

「上達は楽しいけど苦しい」という表現もハイキューは本当にうまいです。

例えば、先ほどの月島がバレーにハマったあと、他チームの黒尾と話すシーンです。

黒尾「ツッキー 最近のバレーはどうだい」

月島「…おかげさまで 本当におかげさまで極たまに 面白いです」

この「極たまに」っていうのがたまらないです。

似顔絵も苦しい時がくるけど、その瞬間があるからやめられません。

継続の大切さ

バレーでも似顔絵でも、ハマるには技術がいります。そして技術を身につけるには継続しなければいけません。

継続の大切さを教えてくれるセリフもハイキューにはたくさんあります。

出来るまでやれば出来る。(田中龍之介)

毎日やんねん。ちゃんとやんねん。(北信介)

そんなに名言という感じのセリフではないですが、これを特別能力が高いわけではない選手が言うのが良いです。

そして、2人ともまったく性格は違いますが、誰よりも継続することの大切さを知っていて、チームにとって欠かせない精神的支柱となっている選手です。

ちなみにこの田中龍之介と北信介は僕が好きなキャラでもあります。

主人公の日向にも

レシーブが無きゃスパイクも無い
ボールが落ちたらバレーは始まらない
点を獲るのに近道が無いって事だけはしってる

35巻

と言うセリフがあるように、ハイキューは結果を得るために近道はないという考え方がずっとブレません。

北さんにいたっては、

俺を構築すんのは毎日の行動であって”結果”は副産物にすぎん

「反復・継続・丁寧」は心地ええんや

第274話

というとんでもない鬼メンタルの領域に達しています。

高校生だけど「北さん」とさん付けで呼ばせていただきます

そうやって田中や北さんのように丁寧に似顔絵も描き続けていると、だんだんと「似せることがわかる」ようになってくるのですが、

今度は自分より技術がある人の凄さもさらにわかるようになって、また大きな壁にぶち当たったりします。自分は天才ではなく凡人だなと落胆したりするのですが、そんな時どうすれば良いかも田中さんと北さんが教えてくれます。

北さんのチームには侑(あつむ)という天才セッターがいるんですが、侑について後輩に話すシーンです。

天才の定義

いつやったか聞かれた事があった。

「自分はレギュラーではなく後輩に天才がいて辛いと思った事はないですか」
そもそも天才の定義がわからんけど聞かれとる意味はわかった。

「侑たちのような奴」について「理由なく最初から優秀」なんやと思とる奴がたまに居るけど

俺が毎日1から10やっとるところを侑みたいな連中は1から20やっとんねん。あるいはより効率的な10。密度の高い10

ほんでたまに1から10やなくAからZやってみたらどんなやろ?おもろいんちゃうか??って考えたりする奴らやねん。

それで失敗しても 時に他人から嫌われても 疎まれても 正しくても正しくなくても 俺らやったら大事にするようなナニカを蔑ろにしても やらずには居れん奴らやねん 。喉から血ぃ出ても走りたくてしゃあない奴らやねん。

世の中敵わんと思う人達はいっぱい居って そういう相手を凄いなぁと思うのは当然や。

“突っ走れる”事は才能やと思うし あいつらを何て呼んだってええねん “天才”は悪口ではないしな。

けどあいつらの事を”最初から優秀”なんやと思う事は勝負するまでもなく負けとるちゅう事やし

失礼やと思うねん。

好きすぎてかなり長く引用してしまいました。

似顔絵業界にも天才と呼ばれる人が何人かいますが、本当にこの通りです。とんでもない量と密度で描いています。天才というよりは「変態」の方が近いです。

このセリフの後、北さんの話を聞いた後輩が「でもやっぱりバケモンはいると思います」

と言うのですが、「俺はバケモン達の宴に混ざれた人間や。ラッキーやなぁ」と笑顔で返すのがまた最高です。

北さんのように継続すれば、バケモンにはなれなくてもバケモン達の宴には混ざれるかもしれない。この天才と凡人の描き分けのリアリティーさがハイキューはとても良いです。

さらに同じような才能を持っていても、将来日本代表になるようなバケモンとそうではない人間も描き分けていて、侑には、ほぼ同じ才能を持つ治(おさむ)という双子がいるんですが、その治が侑に

お前の方がちょこっとだけバレーボールを愛しとる

と言うセリフがあり、才能よりも異質な愛や執念みたいなものを天才やバケモノの定義として描くのもハイキューが一貫しているところです。

凡人の戦い方

そして、ハイキューは凡人もちゃんと努力の方向性を間違えなければ戦えることも描いています。

一番無意味なのは、ただやること。『考えて』『やってみて』『失敗する』はアリだよ」猫又監督(音駒高校)

特別すごい選手がいるわけではないのに強い音駒高校の監督のセリフです。特別すごい選手がいないチームを主人公の最大のライバルとして、むちゃくちゃ魅力的に描いてしまうのもハイキューのすごいところです。

似顔絵もなにも考えず描いても上手くなりません。「考えて」「やってみて」「失敗する」ことが大切です。ただ、失敗はアリと言われてもやっぱり失敗が続くと凹むますよね?

そんな時は田中先輩のこの言葉です

「平凡な俺よ、下を向いている暇はあるのか?」

第263話

自分を鼓舞し、プレッシャーを跳ね除けて成長する凡人代表の田中先輩。最高にかっこいいです!

個人的にはどんな自己啓発本を読むより『ハイキュー』を読んだ方が良いと思っています。

似顔絵のモチベーションが下がった時にはハイキューを読みましょう!

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おまけ

もう1つ僕が好きなセリフで

コートの中の緊張をくれ 息苦しさをくれ そこに立たせてくれ(影山飛雄)

7巻57話 

というのがあります。

スポーツを見るのもやるのも緊張感が好きで、似顔絵の仕事でも対面やイベントで描く緊張感が好きなので、このセリフにとても共感します。

僕は対面で描く緊張感が好きなので、同じように共感できる人は、対面で描くのに向いているかもしれません。

マジェリンは全く共感できないそうです(^^;)

ちなみにマジェリンが好きなキャラクターはさとりです。

飛びつけ 快感の匂いのする方へ

バレーボールのブロックに対して異様な美学を持っていて、それを突き通せる技術があるキャラクターです。

マジェリンが共感するのもわかる気がしますね。

マジェリンが描いた家族の似顔絵

ハイキュー好きな夫婦なので、それぞれ推しキャラの「さとり」と「北さん」のコスプレをしています(^^;)

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