似顔絵の未来について考えるきっかけを頂きましたので、せっかくならと思い箇条書きの記事を書いていこうと思います。
この記事の目次
❶似顔絵は技術であると広く認知されて欲しい
・しっかりと技術がある作家さん、お客様のために活動している人が稼げる業界になってほしい
・依頼する側がイラストレーターと似顔絵作家の技術は別物だと理解してほしい
・似顔絵を学ぶ人に「似せること」と「絵を描く力」は別であり、両方を鍛える必要があると知って欲しい
❷似顔絵は脳を若々しくする趣味として広く認知されて欲しい
・認知症予防(手を動かす趣味、人とコミュニケーションが生まれる趣味)
❸似顔絵は人生に潤いを与えてくれる趣味として広く認知されてほしい
・人生は長い暇つぶし
・絵の趣味といえば油絵・水彩画・色鉛筆など色々あるけど、それじゃ物足りない人、それだけじゃ面白味を感じられない人に似顔絵という選択肢が届くようにしたい
❶似顔絵未満の練習方法を確立したい
・似顔絵練習の入り口をもっと気楽なものにしたい
・まず似せる以前に顔を描き慣れてほしい
・ちょこっと顔を描き分けること自体を楽しむような練習方法を作りたい
❷似顔絵練習用のモデル集を動画で作りたい
・クロッキーの練習専用のYouTubeチャンネル【GESture DRAWing Party】のようなコンテンツを顔バージョンで作りたい
ジェスドロパーティとは?
クロッキー専用モデル、パントマイマー、ダンサーさんなど多種多様なモデルさんが
色んなポーズをとってくれる動画。画面の左上にタイマーがあり、時間を決めて練習しやすいYouTubeチャンネル。
1分×5ポーズ
2分×4ポーズ
5分×1ポーズ
計18分 10ポーズの練習ができる
・写真からの似顔絵練習に限界を感じる
・一枚の写真からの練習では絵がどうしても硬くなる
・かと言って複数枚の写真を用意するのは練習を始める前から疲れてしまう。手間である。
・似ないと楽しくない
・似せる=写実という誤解から抜け出しにくい
❸特徴辞典の完全版を作りたい
・私たちが出版した本【似顔絵って難しいよね】のアップデート版を作りたい
❶【テクノロジー】AIに似顔絵の仕事は奪われるのか?
・今AIが描いたイラストが話題になってるけれど、私の考えではAIは人がちょうど良いと思える似顔絵を描けない
・似顔絵が描ける人はずっと「平均顔からの違い」を描いていると思ってきたけど、最近では「中央値からの違い」を描いているのではないかと考えている。
・平均顔はそもそも整っていて美しい。お客様で来たとしたらちゃんと美人な表現を用いる。これは作家それぞれの中にある中央値との違いを特徴として捉えて描いているからではないか?と思っています。
・「中央値」を作るには作家の中に「美しい」「かっこいい」「親近感がある」などを感じ取れなければならない。そこには感受性や好奇心が必要。
・AIは膨大なデータを短時間で処理することはできるが、好奇心や感受性は備わっていないので、人がちょうど良いと思える似顔絵は描けない(考)
・よって作家という仕事はなくならないし、似顔絵の需要もなくならない。
大昔にカメラの発明によって写実画家の仕事がなくなったような、同じことは起こらないんじゃないか(考)
・ただプリクラに負けるような、加工アプリに負けるような似顔絵を描いている人はどんどん仕事がなくなるかも知れない(考)
❷【文化・教育】似顔絵の文化は基本的に漫画・アニメ・イラストの文化から2.3歩遅れて発展している
・国民全員が知っている芸能人、有名人が減ってきている。TVの力が弱くなっている。
・教材の無利益化(特に日本は専門的な知識に価値を与えてくれない、稼げない仕組み)
・でもこんなに描き方の本や無料教材(YouTubeなど)が出回ってもイラストが上手くなりたい、学びたい人は減らない(英語教材や塾が溢れかえっても英語が上達しない人がたくさんいるのと一緒。ダイエットしたくても痩せられない人がたくさんいるのと一緒)
・よってコンテンツを生み出す先生よりも、結果の出る上達のシステムを考えられる先生が貴重な存在になると思う。生徒と一緒に寄り添って絵を描ける先生も貴重だと思う(尊い存在として守るべき)
(参考ツイート)
❸【仕事】
・需要と供給の大幅な割合変動、逆転
・デジタル絵の普及
・全体の技術向上、底上げ
・対面で似顔絵を描く難易度は変わらない。短時間で似ていて上手い似顔絵が描ける人は簡単に育たない
・よって本番に良い絵を描ける人がずっと生き残る。ずっと強いと思う。
・似顔絵作家の高齢化
・日本の貧乏化、観光客を受け入れる方向性は変わらないので、外国人の似顔絵をもっと描けるようになった方が良いと思う。
以上、殴り書きではありますが、私たちの考えでした^^
©️マジェリン