インタビュー

史織さんのインタビュー後編:デフォルメの魅力とは?泣かせるくらい笑わせた時が一番嬉しい!

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魅力的なデフォルメ似顔絵で私達を楽しませてくれる似顔絵アーティストの史織さん。

今回は似顔絵教室にゲストとしてお招きし、そこでインタビューを行いました。

インタビューの前編と史織さんのプロフィールはこちら▼

史織さんのインタビュー前編:お客様と打ち解ける力が強い人ほど特徴を捉える力が強い!

以下はインタビューの後編です。デフォルメの魅力についてさらに深くお伺いしました。

Q.1 どうしてデフォルメ系の似顔絵を描くようになったんですか?

史織さん:お客様を喜ばせたい、笑わせたいとか笑顔にしたいっていう感情があったので。こちょっとくすぐりたいというか、

そのまま描くんだっただ写真で良いんじゃないかみたいな。最近機械で似顔絵を描くのもあるじゃないですか。そんな風にはなりたくないので。だったら手描きでしか出来ないこと、対面で描いて相手と話したから分かるような事を絵に入れたいなーって言うのを追求していったらデフォルメになっていったって感じです。

あと、好きなものがディズニーとか、元々そんなに古典的な美術とか写実的な絵とか、写真みたいだ!凄い!っていう絵よりも、わりと可愛らしいイラストレーションとか、ジブリのアニメーションとかの方が感動する方だったので。

この2つの理由でデフォルメの絵になっていったんだろうなと思います。

かっと:リアルに描いてた時期ってあるんですか?

史織さん:やっぱり基本は大事だと思うので、似せる技術ってところに関してはそのまま描くって事を学ばないといけないとは思ったので。入社したての頃、20歳くらいの頃、2、3年は言われた事を素直にやるようにはしてました。

かっと:じゃあ仕事でリアルに描いてたって事ですか?

史織さん:そうです。

一同:へぇ〜〜〜

史織さん:リアルに描いてるつもりではあったんですけど、やっぱり分かってる先輩たちから言われるのは

「あーやっぱそっちで描きたいんだね」みたいな。

「簡略化する方なんじゃないの?もしかして」みたいな。

当時の先輩だと渡辺孝行(わたなべたかゆき)さんとか、成田草介(なりたそうすけ)さん。カリカチュアジャパンの大先輩なんですけど、その人たちからその道しるべを。

「きっと史織ちゃんはそうなんじゃないか」って、背中を押してもらった感じです。

かっと:学生時代はどうだったんですか?イラストの専門学生だった時は?

史織さん:そうですね、結構デフォルメ系なイラストだったかも知れないですねやっぱり。

マジェリン:やっぱりその人の絵のフェチってありますよね。

史織さん:好きな物がそうなのかも知れないですね(笑)

Q.2 お客様の反応ってどんな感じなんですか?デフォルメ系の似顔絵ってどんな喜ばれ方をするんですか?

史織さん:どうなんですかね。そんなデフォルメしない方と比べると、でも大爆笑とか。もしかしたらハマった時の大爆笑は多いかも知れないですね。

マジェリン:大爆笑!?それは凄いですね。

史織さん:そうですね、泣かせるくらい笑わせた時が一番嬉しいですね。椅子から転げ落ちるくらい笑わせたいなっていう。

マジェリン:へー、それだいぶ勝負しにいかないとですね(笑)

史織さん:そうですね、滅多にないんですけどね(笑)

かっと:でも意外とマジェリンの絵でも大爆笑する時はするよね?

マジェリン:ああー、そうかな?でもまぁ、似たら笑ってくれるってのはあるよね。でも…モデルさんによるかも(笑)笑って泣いてくれるっていうのはないかな。感動泣きはあるけどねー。

かっと:洋一丸さん(その場にいた似顔絵師さん)はお客さんが泣いて笑ってくれた事あります?

洋一丸さん:笑って泣くか…うーん。なんで泣いてたんか分からんなー

一同:(爆笑)

Q.3 今までお客様から頂いたご感想の中で、これは嬉しかったなーっていうのはありますか?

史織さん:なんでしょう、コミュニケーションも大事にしてるので、お客さんに寄り添った絵を描きたいっていうか、求めてる絵を描きたいていうか、そういうのが強いんですよ。

なので「ずーっとあなたが良い!」とか。

マジェリン:うわー!それ嬉しい!告白みたいですね!

史織さん:とか、凄い似てた!凄い上手かった!だけど、うーんなんか他の人とは違うのよ!とか。

付き合いたてのカップルさんが、付き合ったばかりの記念日に来て下さって、さらに結婚式で描かせて下さって、お子さんが生まれて描かせて下さって、初めての誕生日で描かせて下さってって、

ずっと刻まれるともうやめられないなーと。もっと上手くなっていきたいなと凄い思います。

マジェリン:ずっとリピートされるって凄く嬉しいですよね。

かっと:リピーターさんから依頼があった時は意図的にちょっと前よりも変えようとか思いますか?

史織さん:その、求めてもらう物が違かったりもするので、そこもまず聞いてからですかね。

マジェリン:お客さんも前もって考えてきてそうですね(笑)

史織さん:その都度その都度新しい技術を取り入れたものが喜ば…、なんでしょう、驚きたいっていうお客様だったら、仕込んでおいて…毎回笑わせたいなって努力はします。

マジェリン:史織さんはずっと絵をアップデートしてそうですもんね。常に可愛いものを追求してそうな感じ(笑)似顔絵師さんでスポンジボブの絵を研究してますって人初めて聞きましたもん(笑)

Q.4 これは答えたくなかったらパスして頂いて大丈夫なんですが(笑)逆にキツいクレームとかって受けた事はありますか?

史織さん:うーん、やっぱり誇張ってそういうリスクは凄いあるとは思うんですよ。

とは言ってもキャラクター化してる方だとは思うので、そんなに悲しまれる事は少なかった方みたいだったんですけど。

コミュニケーションを大事にしてたので、対面でお描きする似顔絵だとないのはないんですけど。

でもちょっと独特なタッチなので、直接会話してないお客様、後輩が描ききれなかったご注文を私が描くとか…

マジェリン:カリジャパってそういう作家の指定がない場合は、作家がランダムにお描きするってシステムありますもんね。

史織さん:そうなった時に、結構何度か大きな…

マジェリン:ドーンと…?

史織さん:「なんでこうなるんだ」と言われた事はありますね。

一同:(笑)

マジェリン:それはキツいですねー

史織さん:ただそういう方たちって、それこそリアルなものを求めてらっしゃったりとか、もっと可愛いものを求めてらっしゃったりする時とか、私けっこう尖って特徴を描く絵なので、リアルに描くのが凄く難しいんですよ。

これだけ好きなものを追求してしまったので、自分で描き直しを対応する事が出来ないのは凄く辛いっていうのがありますね。

マジェリン:もう描き直せないくらい毎回ベストを出している感じなんですよねきっと。

史織さん:何回描いても喜んでくれなくって、どうしても違うタッチの作家さんに「すみません、このお客様を喜ばせてもらっても良いですか?」って。

マジェリン:喜ばせてもらっても良いですかw

史織さん:そう(笑)その人にお願いしなきゃいけない自分の振れ幅の狭さがね。

マジェリン:(生徒さんに向かって)似顔絵ずっと描いてるとこういう事あるからね。気を付けてね(笑)

史織さん:でもそれでも、こういう絵を描きたいし、この絵でお客様を喜ばせたいっていうのがあるので、そこが難しい〜

マジェリン:いやー、難しいですよね。正直どのタッチの作家さんでもそれはずっと課題ですよねー。史織さん、リアルなお話をありがとうございます(笑)

史織さん:いえいえ(笑)

Q.5 ここからちょっと事前にお伝えしていない質問をしたいのですが、史織さんと同じように、いきなりデフォルメの似顔絵を描かれる作家さんがいらして、その方は数字に色が付いて見えるっていう特殊能力があるらしいのですが、史織さんにもそのような自分って他の人とは違うなって思う何か特殊能力みたいなものはありますか?

マジェリン:やっぱりどう考えてもいきなり史織さんのような似顔絵は絶対に描けないんですよね。どうしてこう見えるのかなって。

史織さん:えーどうなんでしょう。でも確かに言われた事はあるんですよね。やっぱり下書きから簡略化してるらしいんで。でも自分の事って分からないんですよね。

かっと:似顔絵は計算して描いてるんですか?特徴を言葉に直して足し算引き算してるのか、それとも完成の形が見えていて、それを描くだけなのか。

史織さん:でも、見えてるとは思います。

マジェリン:見えちゃってる人なんですねー!

かっと:やっぱり1日の最初に描く1人目のお客さんって見えにくかったりしますか?

史織さん:今の段階でちょっとブランクとかがあったりすると、キャラクター化が遅かったりはしますね。処理も時間がかかったりはします。なので思ってるものが出なかったりはします。でも頭の中では割とすぐ完成が見えるような考え方をしてるのかも。

かっと:じゃあ、もう街ゆく人もキャラクターっぽく見えるって事ですか…?

史織さん:もう見えますね!

マジェリン:史織さんくらい見えたら楽しそう(笑)

史織さん:その癖があったのかも知れないです。紙を持って電車に乗って人間観察とか。本当に人が好きなので。

「この人、こういう人だな ♪ こういう人だな ♪」みたいな(笑)

かっと:芸能人を描く時は写真も見るんですか?もう動画だけですか?

史織さん:動画8割ですかね。動いてるところを見ないと本当に難しいですね。マジェリンさんと逆で私は通販で写真だけの情報で描くのが苦手ですね。知ってる方だとまだ大丈夫なんですけど。

かっと:お客さんから頂いた写真の条件が悪かった場合はどうされるんですか?

史織さん:もう何回ももらいますね。

かっと:修正って事ですか?

史織さん:いえ、写真をもっと下さいってお伝えして、あとどういう性格の方ですか?とかもお尋ねします。

マジェリン:そしたらお写真が似顔絵に適していなかったらご依頼をお断りするんですか?

史織さん:そうですね、結構お断りする事も多いです。

Q.7 生徒のSさん:同じ人の写真なのに、たくさんあると同じ人に見えない時ってないんですか?

史織さん:あります。でもそれも絶対に必要で、実際にそういう面もあるって事じゃないですか。でも、どっちの写真寄りかっていうのをヒアリングしたりはするんですけど

マジェリン:どちらのお写真の方が、ご本人様らしいですか?みたいなことですよね。

史織さん:そうそう、あと最近のものはどれですかとか。本人じゃなくて、人から見てどっちの写真寄りですかっていうのも聞くようにしてます。

マジェリン:多分、デフォルメ系の作家さんほど資料は多くないとキツいですよね。写真からは苦手って言う人多い気がします。

史織さん:そうだと思います。写実的な作家さんって一枚の写真のリアルさを多分求められますもんね。

マジェリン:そうなんですよね。割と一枚だけでも条件さえ良ければ描けちゃう時もありますからね。

Q.8 生徒のTさん:あの、全部キャラクター化されてるじゃないですか?この人はキャラクターっぽく見えないなーとか、見えにくい人っているんですか?

史織さん:あー、時間がかかる方はいますね。例えば直接お描きする時に、あまりコミュニケーションを積極的に取ろうとされない方の方がやっぱり難しいですね。

マジェリン:閉鎖的な人の方が難しいという事ですね。…え、でもそういう方って結構いません?(笑)

史織さん:そうですね(笑)でもどんな方でも心を開いてもらえるような人間になる、自分の力をつける事で閉鎖的なお客様の心にも行けるようになるかなって、そこのせめぎ合いですずっと(笑)

すごい良い絵を描く人って、そう言う力が強いと思うんですよ。田畑さんとか、高木さんって人間力も高いじゃないですか。

なので、そう言う方にとったら、描きにくい人も描きやすく感じるんじゃないかなと。

Q.9 生徒のOさん:私はまだプロじゃないので分からないんですが。史織さんは人が大好きで、コミュニケーションを大切に、その人に寄り添った絵を描くっておっしゃっていましたが、具体的にどんな会話をされているんですか?どうやって寄り添うんですか?(笑)

史織さん:そうですよね(笑)

マジェリン:もっと具体性が欲しいそうです(笑)

史織さん:そうですね。さっきのお話にも出たんですが、その人をまず知る事から始めますね。その人を好きになろうって言うのが結構大きくテーマであるんですけど、先入観を持たずにまず筆問をたくさんして、自分との共通点を見つけたりとか、

その人の好きな事とか、どうしたら笑うのかとか、そう言うツボを探る感じです。

マジェリン:なんかスポーツされてるんですかー、とかですか?(笑)

史織さん:そうですね(笑)まぁ、一番良いのはやっぱり共通点を見つけるって言うのが心を開きやすくなるじゃないですか。

マジェリン:史織さんって実際に多趣味でいらっしゃいますもんね。

史織さん:なので、自分の世界観を広げる事も大事だなと。最近始めたのはフラワーアレンジメントと、旅行…日本を知ろうみたいな(笑)昔はフットサルですとか、ロッククライミングとか。

マジェリン:全部お仕事に繋がっていくんですね(笑)

かっと:カリジャパだったらお一人12分くらいで描かないといけないみたいなのがあるじゃないですか。その時間制限の中でどうやってやってるんですか?

史織さん:でもどちらかと言うと、頭の中で処理ももしかしたら早い方だったのかも知れないです。スケッチが趣味だったので。

かっと:あー分かってしまえば手は間に合うって事ですね。

史織さん:そうですね、あと手数も少ないっちゃ少ないじゃないですか。リアルな方よりも例えば髪の毛だったりも一本一本じゃなくて、描く線・追う線が少ないので。

処理さえ早くなれば手数は割と少ないので、スピードはあんまり。最初はやっぱり大変でしたけど、そんなに時間は壁ではなかったですかね。

マジェリン:いやー、その努力に追いつけないですわー。

史織さん:でも、その重たい作品を描こうみたいな、凄いと思わせる絵を描きなさいって言われると、なかなか…ちょっと軽いと思われる事も多いです。

なので、アイディアとか「この人、顔をこう描くんだ!」とか「そこを表現したんだ!」みたいなところで、凄さを出すしかないんですよね。

マジェリン:カリジャパは必ず一枚一枚にワンサプライズ入れよう!みたいな感じですもんね。あれは本当に凄いなと思います。もう努力の賜物ですよね。

Q.10 生徒のKさん:色合いとか参考にされたアーティストさんっていますか?

史織さん:元々幼少期から派手だったので(笑)専門学校はイラストレーション科を出てるので、色彩とかはちょっとは習ってるんですけど、

でも、色でも言い切るのは好きかも知れないです。濃いなら濃い、黒いなら黒い、白いなら白い。白い人は塗らない!みたいな。

マジェリン:確かに似顔絵派手ですもんね。それはお父様お母様も何かアーティスティックなご職業だったりしたんですか?

史織さん:父がジュエリー作りを、お店とかを出したりしてました。母は服飾関係の仕事をしてました。

マジェリン:おおーなるほど、そう言う環境があったんですねー。

ここで生徒さんからの質問タイムが終了し、デフォルメの魅力について迫るインタビューも終了しました。

最後に生徒さんにお一人モデルになって頂き、史織さんに作画実演!

拍手に包まれながら実演は終わりました(^^)

史織さん!濃厚で素敵な授業をありがとうございました!

あとがき

どんな画風で似顔絵を描いていくにせよ、自分の好きな世界観の中で様々な好みを持つお客様に喜んでもらうって簡単な事じゃないですよね。

改めてデフォルメ系似顔絵を描く楽しさや難しさ、デフォルメ系作家さん特有の心遣いなどがよく分かりました。

実は史織さんとこんなにお話したのは初めてだったのですが、非常にお話ししやすく、どんな質問にも丁寧に答えて下さる優しい方でした。

「デフォルメが苦手です」と嘆いていた生徒さんも、最後はみんな史織さんの大ファンになって帰っていかれました(^^)

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2016年9月28日インタビュー/©マジェリン

 







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