似顔絵の専門家を目指しているマジェリンです。
以前「サザエさんのタッチで似顔絵は本当に描けないのか?」を検証をしてみて、とても面白かったので、今回はスヌーピーのタッチでM-1グランプリに出た旬のお笑い芸人さん10組をモデルに検証してました。
「スヌーピー」はアメリカの漫画家さんによって描かれた「ピーナッツ」というタイトルの漫画に登場する主人公チャーリー・ブラウンが飼っている犬の名前だそうです。なので今回のチャレンジを厳密にいうと「ピーナッツのタッチ」ですね◎
果たしてアメリカ生まれの画風で日本人はどこまで似せられるのか?
自由研究スタートです!
この記事の目次
1組目は『ゆにばーす』
右の川瀬名人の手には爆弾を(笑)
左のはらさんは詐欺メイクで有名ですが、よく観察すると確かに鼻と口はやや小ぶりでとても整っておりキレイでした♪
2組目『見取り図』
左の盛山さんは目と目の距離が離れているので、正面の似顔絵だと違和感が。なのであえて横向きに描きました。
右のリリーさんは淡々としたクールな雰囲気を表現したくて、目元の描き方に苦戦しました。
ネタ以外の時もずっとボケ続けててメンタルの強さが(笑)
3組目『ギャロップ』
うーん、スヌーピーというよりはどこかクレヨンしんちゃん感??(笑)
左の林さんの目、眉毛、右の毛利さんの鼻の穴が目立つような鼻は実際のスヌーピーには存在しないパーツで、
早くもスヌーピーの縛りに限界を感じました(笑)
4組目『スーパーマラドーナ』
右の武智さんは犬顔なのでパーツの配置はすぐに決まったのですが、男前なソース顔を表現するのに最後までパーツ選びに苦労しました。
左の田中さんは逆三角形のような輪郭がスヌーピーに居ればもっと楽に描けたんですけどねー
何度も繰り出されるテッテレー♪♪ が可愛くて、漫才師である前に誰よりもお笑い芸人だったような気がします(笑)
5組目『トム・ブラウン』
お二人とも目元がボヤボヤした印象だったのでこのような仕上がりに。
ネタを見てから「中島みゆき」の文字を見るたびにトム・ブラウンさんをフワっと思い出すようになってしまいました(笑)
6組目『かまいたち』
左の山内さんのクレヨンしんちゃん感が(笑)
右の濱家さんはもともとフェレットのような動物系の顔なので、スヌーピーの犬側のキャラにハメやすかったです。
7組目『ミキ』
仲良し兄弟の感じが出るポーズにしてみました♪
左の弟・亜生さんのパーツの配置がわりと平均的なので、ピーナッツの男の子のキャラクターのような仕上がりに。
お兄ちゃんの唇の厚さはスヌーピーがキスをしている時の口で表現してみました♪
8組目『ジャルジャル』
左の後藤さんは面長ですがパーツの配置も形も平均的で難しかったです。
右の福徳さんは見取り図・盛山さん同様に目と目の距離が離れているので、真横に描きました。
ネタを見てから「ゼンチン♪」が頭から離れません(笑)
9組目『和牛』
左の水田さんの口はスヌーピーが口笛を吹いている時のパーツを◎ 右の川西さんは実際は鼻と口の距離が近いのですが、スヌーピーの法則に当てはめるなら…と口の真ん中が凹んでいるような笑顔で描いてみました。
和牛さんは私がお笑いにハマるキッカケをくれた芸人さんなので、特別に1回戦のゾンビネタバージョンも♪
えらいもんで、和牛さんならゾンビになってもずっと2人一緒に行動してそう(笑)
そして最後の10組目は『霜降り明星』
左のせいやさんはスヌーピーが上目遣いをした時の輪郭で可愛らしく❤︎
右の粗品さんはカリスマ感というか、とにかく大人っぽかったのでスヌーピーにハメるのが難しかったです。
スヌーピー風似顔絵を通して気付いた7つの事
(1)口が常に輪郭の近くにある
(2)目・鼻の配置がほぼ一直線上に並んでいるのが平均
日本でもシンプルで可愛いキャラクターは目と鼻の位置が近いという共通点がありますが、ピーナッツはアメリカ生まれなのでやや上の配置に。日本のキャラクターはアメリカよりも童顔ですし、実際に幼く見える表現が好まれるので、同じように目と鼻が並んでいても、下の方に配置されていますね▼
(3)身体の描き方、主に足のデフォルメの仕方にピーナッツらしさが強く表れている
今回の似顔絵の下書き▼
顔だけの似顔絵だと私のオリジナルイラストのように感じるらしいのですが(今回の似顔絵を他の人に見せると、ほぼ全員がスヌーピーを意識して描いた事に気付かないようです)
その事からスヌーピーの個性って実は身体の描き方、主に足・靴のデフォルメに強く表れているんじゃないかと感じました▼
他には、
(4)似顔絵を描くなら八重歯、出っ歯など、歯の表現が少ない
(5)似顔絵を描くなら唇の表現も少ない
(6)似顔絵を描くなら頬骨、エラ、とがったアゴの表現など、輪郭のバリエーションが少ない
(7)髪の毛の塗りつぶし方、線の強弱や揺れ方も個性的
今回の自由研究を通してスヌーピーのタッチには以上のような特徴があることが分かりました。アメリカ生まれの子供と犬が主役の漫画だからなのか、改めてとても面白いデフォルメだなと感じました。
今回参考にした2冊
「似顔絵って難しいよね」は似顔絵教室の教科書として使えるように、私たち似顔絵師夫婦が作った本です。似顔絵好きな方や、似顔絵師の考え方に興味のある方ならきっと楽しんで頂ける1冊です♪
そんな筆者は普段、お客様の記念日やプレゼント、結婚式用の似顔絵を描いております。
※スヌーピー風の似顔絵のご注文は著作権に触れるため制作出来ません。記事内の似顔絵はあくまでも筆者の趣味・実験です。
ご依頼お問い合わせ▶︎似顔絵通販サイト『にがおえ団オンラインショップ』
最後に
私は平成1年生まれなのですが、ついに年下のお笑い芸人さんがM-1優勝!!霜降り明星が頑張って夢を掴む姿に私もパワーをもらいました!
私は似顔絵の楽しみ方を広げたい!
今回の似顔絵を可愛いな♪面白いな♪と思ってくれた方は
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イラストと記事©️マジェリン